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2004年12月 9日

「枕草子」より「第124段」

原文

 九月ばかり、夜ひと夜ふりあかしつる雨の、けさはやみて、朝日いとけざやかにさし出でたるに、前栽の露は、こぼるばかりぬれかゝりたるも、いとをかし。透垣の羅紋、軒のうへなどは、かいたる蜘蛛の巣の、こぼれのこりたるに、雨のかゝりたるが、白き玉をつらぬきたるやうなるこそ、いみじう哀にをかしけれ。
 すこし日たけぬれば、萩などのいとをもげなるに、露のおつるに、枝打ちうごきて、人も手ふれぬに、ふと上ざまへあがりたるも、いみじうをかし。といひたることどもの、人の心には露をかしからじ、と思ふこそ、又をかしけれ。


現代語訳

 秋も終わりの9月ごろ、一晩降り続いてた雨が、朝にはやんで、朝日が明るくさしてきたんだけど、庭の植木にのっかっている露が今にもこぼれ落ちそうなのっていとをかしって感じー。垣根とか軒下なんかにかかってたクモの巣が雨で破れちゃってるんだけど、それに露がかかってて、白い玉をつなげたみたいになってるのもすっごくいとをかしだわ。
 少し日が高くなって、萩の枝なんかに雨がのっかってて重そうなのに、上からしずくが落ちてきて、枝が動いて誰も触ってないのにぴょんってはね上がるのもすっごくいとをかしなんだけどなー。でもこれって他の人にとってはぜーんぜん面白いことでもないんだろーなー、この面白さがわかるのあたしだけなんだろーなーって思うのもこれがまた超ベリーいとをかしなのよねー。

12/09 09:49 | シリーズ『古文のすすめ』

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