09/14 名整会への寄稿
ポリ2まわったメンバーの中でジャンケンに負けて、名整会(=整形外科の医局)の年報というかいうなれば部誌に寄稿する役を仰せつかったのは前半ではJ、後半ではDすけだったというわけだ。こんな感じで提出しました。いいのかな? Jョリくん、参考になるならして下さい。
整形外科でのポリクリ2を終えて
自分は内科志望であるとはいえ、小学校・中学校の時に部活でよくケガをして近所の整形外科医に通っていたせいか、整形外科に親近感はあったものの、それだけでポリクリ2で整形外科を選ぶというほどのものではなく、やはり整形外科を選んだ最大の理由は「医局の雰囲気のよさ」だったことに疑念の余地はありません。具体例を挙げろと言われると言葉に詰まってしまうのですけれども、ポリクリ1の時に、どことなく居心地のよさを感じていたのです。
さて、いざポリクリ2が始まりまして、初日に所属するグループが決まるわけですが、希望していた膝肩班と脊椎班は見事に外れ、あまり興味のなかった小児・腫瘍班(前半)と次に興味がなかった手の外・股関節班(後半)になりました。
最初の指導医は小児班のK先生。そういえばポリクリ1の時の症例発表で突っ込まれた質問をされて答えに窮して「いい質問ですねぇ…」ともらしたところ、他の先生方は笑ってくれたものの、果たして当のK先生はどう感じていたのだろうかと気になっていたところのK先生です。そして今回も(まだ始まってほんの少ししか経っていないというのに)「君には放浪癖があるねぇ」と、暇さえあればこっそり抜け出していた(事実かどうかはご想像にお任せします)ことを視線並の鋭さで激しく指摘されてしまいました。それ以来ビビってしまって、鋭く凝視されるにつけ何か失礼なことをしてしまったのだろうか、それともただ単に機嫌が悪いだけなのだろうかと余計な気苦労は絶えなかったのだけれども、昼飯に連れてってくださるわ、代務@中日病院を見学させていただくわ、1回も出席のサインをもらっていなかった出席表に全部(前半・後半とも)書いて下さるわ、果ては壊れて使えなくなったiMacを頂いてしまうわ(まだ直してませんががんばって直して使わせていただく所存)、なんだ別に機嫌悪かったわけではないのだなぁと今ではホッと胸をなで下ろしております。
そして腫瘍班。こちらでは専らY先生にお世話になったのですが、一緒に手術に入ってびっくりしてしまいました。だって放送コードすれすれの激烈トークなんですもの。「こ、これは大丈夫なんですか、先生!?」内心密かに心配していたのですが、どうやらセーフの模様。安心して改めて聞いてみてわかったことが1つ。そう、看護婦さん然り、女医さん然り、老若不問、顔のタイプ不問、あらゆる女性に対して「かわいいねー」「いい子だねー」と誉めまくりでいらっしゃる!! 僕も部活のかわいい後輩の女の子を見かけたら声を掛けずにはいられない性質ではありますが、それ故に「あらゆる女性に対して」ということがいかに難しいかをよく知っています。Y先生は偉大です。先生のような公平かつサービス精神に満ちたドクターになれたらいいなぁと密かにお慕い申し上げております。
また腫瘍班のT先生は、最も外科的な雰囲気を醸し出している整形外科の中に燦然と輝くEBM志向の先生でした。某胸部X線の教科書にはこんな記述がありました。「誰が最後にフィルム袋を整理したかがわかる。放射線科医:正面像と側面像が日付順できちんと並べられて袋に入っている。内科医:正面像のみきちんと…整形外科医:フィルムの半数が紛失している」失礼ながらも「確かにその通りだ」と吹き出してしまったことは誠に申し訳ない限りですが、そんな感じで「頭よりも手」であり「学者というより職人」である整形外科において、「3回縫合よりも4回縫合の方が取れにくいってゆうevidenceがあるんだよ」と言っていた姿は刺激的でした。かっこよかったです。
後半は手の外でH先生に手取り足取り教えていただきました。一般的に考えて、通常業務で忙しい先生方にとっては、いかに臨床・研究・教育の3枚看板を掲げている大学病院といえど、学生の相手が面倒であろうことは想像にがたくありません。なのに!! H先生の懇切丁寧きめ細かいご指導といったら!! 手術の時も逐一説明して下さいましたし、症例発表も先生のお力添えなくしては考えられませんでした。一緒に手の外を回っていた学生と一緒に感激しておりましたことをここに告白いたします。
また股関節班では、H助教授がなんと手術の様子をビデオに撮って患者さんにお見せするというではありませんか!! 患者さん的には(多少グロテスクですが)1番の関心事であろう自分の体の問題点が解決されていく過程、これを見たくないはずがないことは自分のこととして考えてみれば容易に納得できます。とはいえ下手したら訴訟時の証拠にもなり兼ねないような代物を、「これ見せると患者さんが喜ぶんだよ。ん?」と言いのけてしまう自信とそれを裏付ける腕はすごい。さすが独自の回転骨切り術を編み出されるような先生は違うなぁ。
同じようなにおいは脊椎班のM先生からも感じられました。自分は脊椎班所属ではありませんでしたが、興味があったので一度外来を見学させていただいたわけですが、その際のM先生の患者さんとのやり取りが素晴らしかった。もともとしゃべるのが上手でいらっしゃる上に、患者さんに質問を促し、それに答えるときには専門用語を乱用せずに簡単な言葉と分かりやすい例を出しながらかみくだいて説明している姿に感銘を受けました。胸部X線の話でいうところの「いい加減なイメージのある」整形外科において、かくのごとき患者中心の医療が実践されていたことはほんと感動的でした。
そしてきわめつけは教授回診。K先生に言われたところの「放浪癖」のせいで、1か月半でたったの1回しか参加できなかったのですが、その貴重な1回におけるI教授の患者さんフレンドリーで丁寧な態度といったら、これだけジェントルマンな回診をしている先生はポリクリで見た限り名大病院トップ3間違いありません。やっぱり上に立つ人がこうだとみんな似てくるのかなぁ?
結局のところ、ポリクリ1で感じた「整形外科の雰囲気のよさ」というのは、患者さんを大事にする雰囲気、それというのは何も特別に意識して作られたというよりはそれぞれの先生方の持つコミュニケーション能力の高さ、というか、人間性、みたいなところに起因しているのではないでしょうか? そういえば同級生と「整形外科には普通の人が多い」なんて話していたこともありました。医者というとメガネでガリ勉で話し下手で人の目を見て話ができないようなイメージ(偏見です)がありますが、整形外科の先生方はとてもそんな風には見えない。さわやかなんです。そんなわけだからこれだけ楽しく個性的なキャラクターが勢ぞろいしててもうまくいくし、患者さんに対しても素敵な対応ができるのだろうなぁと。
そうしてとどめを刺されたのが最終週の「教授と食事会」でした。「教授と」ってゆうから教授が2人来て…って思ってたらなんとびっくり5、6人もの先生方が来て下さって。あれはマジでうれしかったです。たかが学生なんかのために…ウルウル(T_T)って感じでした。いろいろお世話になりました。ほんとどうもありがとうございました。
07/15 教授と食事会